パンゴンツォへの道のり

インドのパンゴン湖に行きたい。 インドのグルガオンで働いています。

te3n


Netflixでばかりインド映画を観ている今日この頃ですが、ちょっと前に『TE3N』を観ました。

『TE3N』は、韓国映画の『悪魔は誰だ』のリメイク映画です。

私が最初に観たのが『TE3N』でしたのでその順番に紹介しますね。

『TE3N』は、Amitabh Bachchanが主演のスリル・サスペンス映画。


Amitabh Bachchan演じる主人公Johnは、日々警察に通っています。
何故かと言うと、過去に起きた孫息子の誘拐・死亡事件の進捗を知りたいから。
しかし調査は遅々として進んでおらず、警察から疎まれているほど。
Johnはヒントを手に入れ、自分で調べて犯人発見を目指し一人動いていきます。
それとは別に、そのJohnの事件と類似の事件が起き、犯人がまた現れたのか?と捜査が始まります。


ジャンルとしてはサスペンス。
Johnが手掛かりを見つけてその糸を辿って犯人を発見するまでを追体験できます。
警察官はNawazuddin Siddiqui。
離婚設定ですが、その元妻に精神的に支えられるシーンあり。
この設定を入れた理由は、元の『悪魔は誰だ』を観てなんとなくわかりました。
「家族」の絆のようなものを表したかったのかなあ。

私、これを観た後の悲しみが深くて、次の日出勤だったのですが、働いていてもその悲しみが思い出されてズドーンと暗くなりました。
犯人に対して復讐をした形になりますが、とは言え、孫が戻ってくるわけではない、家族の仲が事件以前に戻るわけではない、どうしたって虚無感は消えないで残り続けてしまう……。
その点の演技はさすがでしたね。


さてさて、オリジナルの『悪魔は誰だ』ですが、『TE3N』と同様の展開。
各シーンの撮り方も似ていました。
異なる点は、
・主人公(?)は母親。
・時効がある。
・誘拐され死んでしまうのは娘。
・刑事が資料を燃やす
・刑事が亡くなった娘の死因を隠している?
くらいでしょうか。

「母」の子を想う気持ちに焦点を当てたのかな。
主人公というか、母親と刑事さんどちらも半々くらい出てくる。
そしてどちらかというと刑事さんの悔しさや一生懸命さを感じられた。
主人公の母親の描写があんまり無いんですよね。
どうやって真犯人に辿り着いたのか、というのは『TE3N』のほうが詳しく描かれている。
ただ、サスペンスというジャンルでの怖さは、『悪魔は誰だ』のほうが印象的。
画面が全体的に暗いので……。
雨が降っていたり、着ている服や小物が真っ黒だったり、夜のシーンや作業部屋などどんよりしたイメージ。
色の印象って凄いですね。


最後に、両作品を観たからこそ気になることがひとつ。
なんで邦題は『悪魔は誰だ』なんでしょうか。
原題の『モンタージュ』は内容に即した良いタイトルだと思いました。
そしてリメイクの『TE3N』についても(ヒンディー語で3を表す単語です)、観客になぜ?と思わせる良いタイトルだったと思います。
でも邦題の『悪魔は誰だ』はわからない……。
誰も悪魔では無かったと思う。
もし誰も悪魔ではないと思わせたかったのであれば、
悪魔という単語の選択が気に食わない。
強いて言うなら、真犯人の反省の色が全く見えないあたりやカレンダーについての恐怖感というのはあったくらい。
でも母親は悪魔ではないし、じゃあ人間はひとしく悪魔の一面があるとでも言いたいのか?と思ったんですが、この映画は復讐をテーマにしてはいないと感じたので、そこまで人間の本性が出てくる内容でもないんですよね。なんなんだろう。原題の『モンタージュ』で良かったじゃないか、と思ってしまう。

以上でっす。

dearzindagi


Netflixでインド映画『Dear Zindagi』を観ました。

少し前に、Twitterで『Dear Zindagi』に関するツイートが流れていたので気になっていました。

日本語字幕は無かったので、英語字幕で。

Alia BhattがKairaという名の主人公。何かに悶々としていて苛立ちやすく、すごく早口でしゃべる。
Shah Rukh Khanは助演。名前はJug。精神科医役で、Alia演じるKairaが通うことになる。

Zindagiの意味はLife。タイトルは知っていたものの予備知識なしで観た。

私、Alia Bhattの顔がどうしても好きになれなくて、見るたびにイラっとしてしまうんだけど、
Kairaの役は、初っ端からそれに拍車をかけるかのようにイライラさせられた。
話すのがすごく早い(気がする)し、あたりが強い。
周りの友人たちはよく一緒にいられるな~って思っていた。

そしてShah Rukh Khanはいつ出てくるの~?と待つこと20分以上。一緒に観ていた恋人は、最初に流れた声だけでShah Rukh Khanだと気づいていた。すごい。

Aliaの顔は好きになれなくても、演技は本当に凄いなと、毎回感動している。
今回もそうで、Kairaの心の変化が私にも伝わってきたし、そして私の心が浄化された。

Shah Rukh Khanはというと、これまで、バーン!ジャーン!ドッカーン!って感じの、歌にダンスに何でもござれの主役の演技ばかり観ていたから、今回のしっとりした役が新鮮だった。とても馴染んでいた。

そういえば、監督は、『English Vinglish』(邦題:マダム・イン・ニューヨーク)のGauri Shindeでした。それを知って、映画を観た後のスッキリ感について納得してしまった。

私の琴線に触れた部分はというと、Kairaのイライラの根本の理由。
最初はいらいらしながら観ていたのに、途中から、「Kairaは私だ……。」と反省の気持ちを込めて観ることになったから。

そして、Kairaに対するJugのカウンセリングも心に響いてきてしまったのです……。
Shah Rukh Khanの深い味わいがここに……。
「これからの人生にHiと言おう」「特別な関係はひとつだけじゃない」あたりの話が好きです。

プチ情報としては、劇中のバンドボーカルRumi役のAli Zafarは実際に俳優であり歌手であるので、劇中歌も本人が歌っていると。有名なパキスタン人俳優だそうです。(恋人からの情報……。メモメモ)

観た後に心の靄が晴れる映画でした。もう一回観たいな~。

私の大好きな映画音楽「Kabutar Ja Ja」。



サルマン・カーンとバグヤシュリーの映画『Maine Pyar Kiya』に出てきます。

薄々気づいてはいたのですが、この曲、いろんな映画の中に使われている。
まあ、それだけヒットして、それだけインドの人たちの思い出の中にこの曲があるということなのでしょう。

ということで、現時点で私が知っている映画をまとめたいなと。
本当はもっとあるかもしれないので、そのうち追記するかも。。。



〇きっと、うまくいく(原題 3 Idiots)

映画後半、3人がウイルス校長の家に忍び込み、ファルハーンとラージューが酔った勢いからか「ピーメール」と叫びながら家に向かって放尿します。
その時にラージューが「Kabutar ja ja ja」と歌っています。

ちなみに、私はこのシーンで初めてこの曲を知りました。




〇インド・オブ・ザ・デッド(原題 Go Goa Gone)

冒頭の音楽シーンでKabutar ja ja jaという歌詞が出てきます。



〇Hum Aapke Hain Koun...! (邦題がわからない……。)

「Joote Do Paise Lo」という曲があるのですが、この曲のメロディーが「Kabutar ja ja ja」から取られています。



というのも、この映画の監督Sooraj Barjatyaは、「Kabutar Ja Ja」の映画『Maine Pyar Kiya』の監督でもあります。

アリなんだ?という感じですが、アリなんでしょうね……。




やっぱり知っているとインド映画がもっと楽しくなるな~ってうんですよね。

現地の人なみに理解するのは難しいでしょうが、もっと知って楽しみたいという欲求は増すばかりです。。。

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