パンゴンツォへの道のり

インドのパンゴン湖に行きたい。 インドのグルガオンで働いています。

2022年05月


さて、リシュケシュでラフティング【1/2】の続きです。

ラフティングの後は、少し休憩してから、The Patioというダイニングレストランへ行きました。

ここ、Aloha on The Gangesというお高めのホテルの中にあります。

本来は宿泊者しか利用できないようですが、夫の交渉により入れました。
こういう、とりあえず言ってみるというインド人の姿勢、すごいですよね。
と言いつつ、「こういうところ私の父親に似てるなあ……。」と思いながら見ていました(笑)

残念ながら食事の写真はありませんが、とても美味しく、ギター生演奏なども楽しむことができました。


ちなみに、宿泊したのは前回と同じ、Blue Jay Hostel Rishikeshです。
さすがに夫婦なのでデラックスダブルルームという個室を選びました。

リシュケシュって、山だからインフラ面での負担が大きいという事情があるかとは思うんですが、''ちょうど良い''ホテルが少ないんですよね。

安くてそれなりのホステルか、だいぶ高いホテル、という風に分かれていて、その間がない。
それに、このクオリティにこの金額払うの?と思うようなこともしばしばあります。
まあ、山岳部なのでその点は観光客が許容しなければならないのはわかっていますが……。

Blue Jay Hostelは良いですよ。良いですが、他の観光地を知っていると割高な気もしてしまいます。



そして次の日、飛び込みでヨガセンターに行きました。

前回のリシュケシュ旅で私が行った場所を再訪。
その時間はヨギのオンラインレッスンが入っていたので、2時間後にお願いしました。柔軟に対応してくれます。

こんな感じで、リシュケシュのあちこちに飛び込みレッスン(DROP-IN CLASS)の案内があるので、予約をし忘れてもなんとかなります!

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ヨガまでの間に、カフェで朝ご飯を食べました。
前回と同じ場所。

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新しい場所に挑戦できないビビりというのもありましたが、この景色を夫に見せたいなと思って。

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さて、朝食後、ヨガを終え、またしても前回と同じ、ビートルズアシュラムに向かいました。

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「僕の知らないインドを君は教えてくれるね」と夫に言われました。てへぺろ

そういえば、リシュケシュでは青いオートリキシャが走っていました。

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私たちは、滞在中の2日間、ホテルでスクーターを借りたので、スイスイ移動できました。
リシュケシュは道路が限られており広くもないので、常にどこかで渋滞が起こっています。
車で移動する場合には余裕をもってスケジュールを組んだほうが良いでしょう。


遅めのランチは、有名インドレストランの「Chotiwala」へ。
この時期、ターリーにハマっていたので迷わず注文しました。

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これでリシュケシュ滞在は終わり、グルガオンへの帰路につきました。


なんと、そこでちょっとうれしい出来事が。

帰り道は、行きの時に利用した道とは別の道で、国立公園に近い場所でした。

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道の先で車が止まって混雑しているなあ、というエリアがあったんです。

そこで何が起こっていたかというと

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なんとゾウがいました!!!
ゾウは少し歩いて、森のほうに戻っていきましたが、飼われていないゾウを見たのは初めてでした。感動しますね。


それから、帰り道のサトウキビ畑の前で、人生初の路上サトウキビジュースを体験しました!

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思ってた通りの感じでしたが、ショウガなどを入れてくれたので美味しくいただくことができました。

(加熱してないし、最後にいつ器具を洗ったかもわからないので、外で生ものは摂らないようにしている。危機管理!)

今回のリシュケシュ旅は以上です。

次の旅を乞うご期待!


最近、読書記録しか残していないので、3月、4月で行ってきた旅行のことを少しずつまとめていこうと思います。



3月の26日と27日の土日で、リシュケシュに行ってきました。

2019年に行って詳しく書いたものはこちら↓




今回はササッとまとめたい(笑)
人生2回目のリシュケシュということで、目的はラフティング!

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リシュケシュはガンジス川の上流に位置していて、春には雪解け水が流れてきます。
人が泳げる程度の適度な水量で、3月頃からラフティングなどが楽しめるのです。

リシュケシュエリアに入ると、街や道のあちこちに、ラフティングツアー会社があります。
私たちは予約をしていなかったので、飛び込みでラフティングをお願いしました。

あまり上流に行き過ぎると業者がいないので、街の中心部で探すのが良いでしょう。

実は私、ラフティングが大好きでして、日本にいた時に群馬県のみなかみにちょくちょく行っていました。ラフティングサークルに入りたいと考えていたくらい。

日本でラフティングをする際は、ラフティングツアー会社の建物に更衣室やシャワーなどがあり、ウェットスーツやシューズなども貸し出されてそこで着替えることができるのがほとんどだと思います。

しかし!

リシュケシュではそれはメジャーな方法ではなく、濡れても良い服やサンダルは自分で持って行かなければなりませんでした。(着て行かなければならない。)

身に着けるもので貸し出してもらえるのは、ライフジャケットとヘルメットのみです。

これは、リシュケシュでは当たり前のようで、夫に「ここは日本じゃないんだよ!」と言われたので濡れても良い服を直前に買いに行ったりしました(笑)

そして、集合時間に指定場所に集まり、ボートが乗った車にぎゅうぎゅう詰めになりながら上流まで行きます。

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ボートや設備はこんな感じ。

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私たちが依頼した会社はガイドさんが1人でしたが、前と後ろに1人ずつ(計2人)ついている会社もありました。

スマホや財布などは、ガイドさんがまとめて防水袋に入れてボートにつないでくれます。

さて、肝心のラフティングですが、

最高でした!!!

コースが12kmと36kmの2パターンあるようで、私たちは短い12kmのコースを選択。
それでも十分に楽しめました。
川幅が広いので穏やかな箇所もありますが、5~6回ほど急流を皆で漕いでいくところもありました。
ラフティング、やっぱり楽しいですね!

水は非常に冷たかったですが、プールでの水泳にハマっていて慣れていた頃だったので、それほど苦ではありませんでした。
最後のほうは、皆で川に入ってただただ流されていました。

日本との違いとして面白かったのが、途中、休憩場所があるのですが、なんとそこに出店がずらっと並んでたのです(笑)

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ここで水やチャイやお菓子が売られていたり、マギーというインスタントラーメンを作ってくれたりします。

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お財布はここで役に立つんですね。

出店の人たちの商魂たくましい……と思ってしまいました。

日本では経験したことがないというか、日本の場合、貴重品をロッカーに入れておくはずなので、支払いをすることができないと思うんですよね。
ラフティングの距離も、ご飯を食べたいと思うほど長くはないですし。
だから川辺にお店が並ぶ意味が無いんですよね。

でもリシュケシュは違うんです!ビジネスチャンス!ラフティング会社も、お互いに持ちつ持たれつ!

私は、早くラフティングしたかったので何も買わず休憩が終わるのを待ちました(笑)

ちなみに、終わった後は、集合した場所まで車で送られてびしょびしょのまま解散となりました。



リシュケシュでラフティング【2/2】へ続く






2022年7冊目、池亀彩著『インド残酷物語 世界一たくましい民』を読みました。

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南インドの都市ベンガル―ル(バンガロール)を拠点に研究を続けている社会人類学者である池亀彩氏が、これまでに出会った人々の人生を、自身の研究を交えて紹介した内容となっている。

私は、北インドにある都市グルガオンを拠点に仕事をしているため、どちらかというと北インドの一部の事情を知る機会が多い。

インドは日本の約9倍の面積を有しており、地域によって異なる文化や慣習がある。
そのため、インドにいる私たちは「インドでは……」といった大きな主語を用いることに非常に気を遣っている。

今回、本書を読んで、人々の所得や生活面でグルガオン(北インド)と共通しているだろう点を具体的に知ることができ、また一方で、南インドの村特有の状況や歴史を垣間見ることができた。

 私は、インドで働いているとはいえ、私が接するインド人というのは非常に一部の限られた層であるように思う。
それは、外国人である私だけでなく、インド人も同じように限られた層のみとの付き合いなのかもしれない。
そういった状況で、研究とはいえ、村々の人々の生活をのぞかせてもらえるほどの信頼関係を築ける著者のその熱心さと探求心は、見習いたいものがあった。
(研究者とサラリーマンでは根本的に異なるとは思うが、)私は、この街にそれほどの関心や疑問を抱けるほどの興味が無くなってきてしまっているからだ。
こういった本を通して新たな視点を得られたことを幸運に思う。

一方、私は統計的な結果や分析を期待してこの本を手に取った。
しかしながら、冒頭に著者が説明しているように「一つのテーマに沿って、既存の研究をしらみつぶしに検討し、そこから新しい理論を生み出そうとする研究書ではない」。
「あくまで「私的」であることにこだわりたい」としており、実際にn=1の話であった。
著者による新たな視点や分析を私はあまり読み取れなかったことが非常に残念だったが、インドに関わる人に対しては、フィールドワークの報告書として一読の価値はあるように思う。




2022年6冊目、遠藤周作著『影に対して』を読みました。

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「母さんは他のものはあなたに与えることはできなかったけれど、普通の母親たちとちがって、自分の人生をあなたに与えることができるのだと――それを今はあなたにたいするおわびの気持と一緒に自分に言いきかせているのです。アスハルトの道は安全だから誰だって歩きます。危険がないから誰だって歩きます。でもうしろを振りかえってみれば、その安全な道には自分の足あとなんか一つだって残っていやしない。海の砂浜は歩きにくい。歩きにくいけれどもうしろをふりかえれば自分の足あとが一つ一つ残っている。そんな人生を母さんはえらびました。あなたも決してアスハルトの道など歩くようなつまらぬ人生を送らないで下さい。」

『影に対して』で母から息子の勝呂に伝えられた言葉だ。

本書『影に対して』は、没後24年を経て発見された『影に対して』と、すでに雑誌で発表されていた6作から構成されている。
どの作品も、遠藤周作の母に対する愛憎まじりの執着を感じる。
実際の家族構成や居住についてはフィクションが加えられているものの、「ああこれは遠藤周作の人生、私小説だろう」と理解するのに難くない。

冒頭に紹介したアスハルトの道と海の砂浜の話は、一見格好良い、心に響く言葉である。
しかしながら、次第に、その言葉は私には呪縛に感じられて仕方がなかった。
父は、母からすれば安全な道を歩いた人かもしれなかったし、息子にはそうなってほしくないと、海の砂浜を歩く私(母)のようになってほしいという強い願いがこもっているように感じられた。
人間の性として避けることは難しいかもしれないが、親が子にこうなってほしいと思うことはあれど、これが正しい道だと言ってしまう、それを長年に渡って期待してしまうことのなんと重いことか。

遠藤周作は、複数の作品に渡って、書くことで、自身の信仰であるキリスト教と向き合い、そして母と向き合っている。
私はまだ母になったことがないため、妻の立場でしか考えられないが、こんなに生涯母への執着を募らせる夫の妻を務めた遠藤順子さんへの感動すら覚える。
子の立場として、私は、25~26歳の頃に悵恨の終焉を迎えた。
それは私が家族と話すことができたからであり、家族がその私を受け入れてくれたからである。
きっと遠藤周作は、母の早い死によりその機会が奪われてしまったし、父との確執が深まるばかりだったのだろう。
我々が生きている今を大事にするということは、そういった苦悶や後悔、憎しみや恨みを昇華させる機会が与えられていることに気付くことでもある。
人生のうまみは、単に楽しく感じる時間だけを増やすことにあるのではないのだと思わされる。
本書は、私には、遠藤周作の念を感じる重い本だった。

影に対して: 母をめぐる物語
周作, 遠藤
新潮社
2020-10-29


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