或秋の日暮です。

印度の都デリーの隣にある都市グルガオンに、ぼんやり部屋の天井を仰いでいる、一人の若者がありました。

若者は名をあゆみといって、元は日本で暮らしていましたが、今は財産を溜め込んで、しばらくの暮しは何とかなるくらい、悠長なことが許される身分になっているのです。

何しろその頃印度と言えば、亜米利加に追いつき追い越せと言われるほど、新型コロナウイルス感染者数を極めた国でしたが、往来にはもうしっきりなく、人や車が通っていました。

街一ぱいに当っている、油のような夕日の光の中に、老人のかぶった紗の帽子や、印度の女の金の耳環や、白馬に飾った色糸の手綱が、絶えず流れていく容子は、まるで画のような美しさです。

しかしあゆみは相変わらず、部屋の壁に身を凭せて、ぼんやり天井ばかり眺めていました。

外には、もう細い月が、うらうらと靡いた大気汚染の霞の中にまるで爪の痕かと思う程、かすかに白く浮んでいるのです。


「I tested positive...!」


あゆみはひとりさっきから、こんな重大なことを思いめぐらしていたのです。




はい、こんにちは。

大好きな芥川龍之介の『杜子春』で始めてみました。

人の文章を写して書くことが文を書く練習になると聞いてやってみました。



本題ですが、インドで新型コロナウイルスの陽性結果が出てしまいました。

その顛末を綴ってみようと思います。
(12,000字を超えているので必要なところだけ見てください。)



 1. 陽性とわかるまで 


ある金曜日、同僚から新型コロナウイルスの陽性結果が出たと連絡が入りました。

この時点で、インドは感染者数世界第2位をひた走り、私の住むグルガオン地域は新規感染者数が増加中でした。

同僚を心配したと同時に、私はその週の水曜日、オフィスで共に仕事をしていたことを思い出しました。7時間、一緒だったんです。

その時点で私に症状は無かったものの、感染している可能性がゼロではなかったため、連絡を受け取った時にいた誰もいないオフィスから自宅まで足早に帰宅しました。

帰宅までに、陽性だった人との接触からおおむね5~7日でRT-PCR検査の反応が出やすいと調べました。

不安が募るままに、日曜日に自宅でのRT-PCR検査を予約。

しかしまったく予約確認の連絡が来ず、日曜日の自宅検査はなさそうだと薄々感じていました。

帰宅後の金曜日、土曜日と家から出ずに過ごし、結局、日曜日の検査時間受付ギリギリに、徒歩で近所のラボまで行ってきました。

1人ずつラボに入る形で、それ以外の人は外で待っていました。

受付で身分証明書を提示し、濃厚接触者や症状について何も聞かれずに、登録、検査まで進みました。

RT-PCR検査は、喉と両方の鼻の穴に棒を突っ込まれるスワブ検査。
どちらの綿棒も同じ検査薬に入れていて、そういうものなのか?と少し疑問が……。

何より、検査ラボ自体の面積が狭く、換気がされているような場所でもなかったため、ここに来るほうが移りやすいのでは?しかも偽陽性も出そうでは?と不安になりました。

次の日には結果が届くと言われ、それからも自宅で待機。

正直、待っている間は気が気ではありませんでした。

15時頃検査を受けて、次の日(月曜日)の19時頃に結果が来ました。

もう大学受験の合否を見るのかってくらいドキドキしました。

結果は

Positive RT-PCR report

あの時の衝撃は忘れられず、心臓のドクンという衝撃を覚えています。漫画か。


 2. 発症から完治まで 


実は、検査結果を受け取った月曜日、今思い返せば、すでに症状は出ていました。

発症自覚前の土曜日・日曜日にも、眼精疲労のような目の疲れがひどく、瞬きをするとジャッという音が聞こえていました。これがコロナと関係しているかはわかりません。

発症から検査で治ったことがわかるまでの14日間、自宅療養をしました。

※オレンジ塗りが新たに感じた症状の出始め。
※体温は華氏表示です。結局熱は出ませんでした。
※オキシ=パルスオキシメーターの数値。こちらも結局問題なし。


1日目 月曜日

04:00頃
目が覚める。眼精疲労のように目が痛い。眼球を上に向けると痛い。
喉が痛いが、大気汚染のせいかなと思った。
AQI(空気室指数)が400を超え、朝から空気清浄機が大きな音を立てて稼働していた。
たまに悪寒がしていたが、気温が下がってきたからかと思った。
寝つきが悪く、軽めの筋肉痛を感じた。

09:00頃
眠くても寝れない。軽めの筋肉痛とだるさを感じる。
喉の痛みが増す。熱はないが身体は火照っている
眼精疲労がひどく、瞬きをするとジャッという音がする。

19:00頃
新型コロナウイルス陽性との検査結果が届く。
パルスオキシメーターをAmazonで購入する。

21:30頃
上の症状に加えて、たまに咳が出始める
喉の左側がとても痛い。

2日目 火曜日

05:00頃
体温98.2°F
喉がとても痛く、左側がメインだと感じる。
腫れているからか、唾を飲んだ時に食べ物が引っ掛かっているような違和感がある。
呼吸は胸でする感じだが、喉が痛いから呼吸を浅くしたい気持ち。
右上の歯茎が腫れている感じが数日前からあったが、今はしっかり腫れていると言える。
鼻水はごくわずか
瞬きの時に音がしなくなり、身体の火照りもなくなった。

14:15頃
体温96.5°F
喉の痛みが響いて耳の中まで痛い
ヨーグルトを食べると喉が痛い。

22:45頃
体温97.9°F・オキシ98
唾を飲むと耳の中がとてつもなく痛い。
もちろん喉も痛いが、耳の痛みも同時に来る。
喉の左側が腫れて異物があるように感じる。


3日目 水曜日

08:30頃
体温97.3°F・オキシ95~98
喉と耳の中が痛くて辛い。
中耳炎か内耳炎のような感じがするが、耳は聞こえるし、耳垂れもなく平衡感覚も問題なし。
少し頭痛もしてきて、目の奥がまた痛むようになった。
顔の後ろ半分もしくは下半分がが痛い感覚。
喉の異物感は(慣れたためか)減っているが、全体的に腫れている感じがする。

14:00頃
体温96.7°F・オキシ93~96
のど飴をずっとなめているが、喉の痛みはマシにはならない。

~オンライン診察(コロナ外来・内科)・服薬開始~

22:00頃
体温97°F・オキシ97
夕方少しおさまっていた耳の痛みが、1時間ほど寝て起きたらまた痛くなってきた。きつい。
鼻水がわずかに出始めたが、鼻をかんでもあまり出てこない。


4日目・木曜日

05:45頃
体温96.3°F・オキシ98
耳の痛みで目が覚める。唾を飲まなくても痛い。
ごはんを食べて薬を飲んですぐ寝る。仕事を休むことを決意し連絡する。
前日まで無理しながら仕事をしていたが、本当に無理だと感じた。

12:30頃
体温96.1°F・オキシ98
唾を飲まなくても何もしなくても耳が痛い。
耳の下の頬を触っても痛くはない。(小さい頃にかかっていて免疫のあるおたふくを疑った。)
耳の中が痛い。喉も痛い。左側が原因のようだがもう関係なく全部痛い。
飲み込む時は耳にバリッという音がする。中耳炎か扁桃腺炎を疑いたくなる。
弱い咳がたまに出る。

~オンライン診察2人目(耳鼻科)・処方薬追加~

19:00頃
体温96.9°F・オキシ98
好きでよくオーダーしていたチキンスープの味が濃く感じた。(たまたまか?)
※これまで、においも味もずっと問題なくごはんは美味しく食べられた。
固形物が喉を通ると痛い。
パートナーが送ってくれたフレッシュジュース(柑橘系)を一口飲んだら、喉の炎症部分がしみて喉と耳に激痛が走り死ぬかと思った。
特に左側にビリビリ、ズキズキ。
炎症は左側。左耳のズキズキが止まらない。

23:15頃
体温96.6°F・オキシ98
耳のズキズキが止まらない。右側にもズキンズキンと来る。


5日目・金曜日

08:00頃
体温95.9°F・オキシ98
脈が59で驚いた。寝起きだからだろう。
喉の痛みは10分の9くらいになっている。

11:30頃
仕事はほぼできず休み。
ずっと寝ていたら喉と耳の痛みが10分の8くらいになってきた。
寝るのは大事だと実感する。

17:45頃
体温97.2°F・オキシ98
あくびをすると喉が非常に痛い。よく寝た日に限ってあくびが何度も出る。
耳は痛いが我慢できるレベルになった。
耳の痛みが減り、本来の(?)喉の痛みを自覚できるようになった感じ。
薬を最大9種類飲んでいるが、やっと効いてきた気がする。
薬のおかげかぼんやり気になっていた歯茎の腫れもおさまっている。

24:30頃
体温97.2°F・オキシ97
喉も耳も痛いが、10分の6くらいになっている気がする。
喉の左側が相変わらず痛いが、左側だとわかるくらいに全体の腫れはひいている気がする。
耳の痛みは、喉の動きがある時に強くなる。
キャラメルマキアートを飲めたが、キャラメル部分の甘味の刺激が強くて喉が痛くなった。


6日目・土曜日

07:15頃
体温95.3°F・オキシ98
目が重く眠い頭の前側が痛い
喉などの痛みはあるがかなり改善されているように思う。体感で10分の5くらい。

12:30頃
体温97.5°F・オキシ98
喉の痛みはだいぶひいたようで、痛みレベルが10分の3程度。耳は痛くなくズキズキしない。
咳がよく出る。痰が出そうな雰囲気だがまだ出ない。
治ってきている気がする。寝不足なのか目のまぶたがとても痛い。

17:00頃
体温97.5°F・オキシ98
咳はあまり出ない。倦怠感が凄い。
目の表側が痛く、睡眠を要するだるさがある。
耳はあまり痛くなく、痛みレベルは10分の1程度。少し頭痛あり。

17:50頃
体温96.6°F・オキシ98
12:00のご飯の時は問題なかったが、パートナーがオーダーして届けてくれたキャラメルマキアートの味がほとんどしなかった
においもあまりしないがゼロというわけではない
コーヒーの苦みとキャラメルの甘みがない。
オドモスのにおいはあまりなく、キャップを開けて鼻を近づければわかる。
めんつゆのにおいも蓋に鼻を近づけたらわかるくらい。
冷蔵庫にあるトマトソースのにおいは全く感じなかった。

19:30頃
食事は普段の20分の1くらいの感度で、においは感じた。
塩味と辛味は通常時ほどではないがゼロにはなっていない。悲しい。

22:30頃
体温96.6°F・オキシ97
倦怠感と弱めの頭痛あり。
咳、鼻水、耳の痛みは無し。喉の痛みはゼロとは言えないがほぼ無し。
洗濯洗剤のにおいは少し感じる。
のど飴を欲しなくなり今日はなめていない。


7日目・日曜日

08:00頃
体温96.9°F・オキシ98
あくびをすると喉の左側が痛いが気になることはそれくらい。
寝つきが悪くあまりよく寝られなかった。
ミューズリーを食べて、味はしないが、甘いかそうでないかは喉の奥で感じた。
オドモスに鼻を近づけるとわずかににおいを感じる。
全身倦怠感がすごい。

15:00頃
体温96.9F・オキシ97
ピザのにおいが少しした。オニオンリングのにおいも少しわかった。
バジルのにおいが普段の半分くらいだけどわかった。比較的美味しく食べられた。
のど飴の味もわずかに戻っているような気がする。
シャワーを浴びたかったが、何もしていないのに疲れて動けない

24:00頃
体温96.0°F・オキシ98
疲れがある。バジルのにおいは少しわかった。
人工甘味料が喉に残る感じはわかった。のど飴の感じは少しわかった。
たまに咳が出た。


8日目・月曜日

09:30頃
体温96.9°F・オキシ97
倦怠感が凄いが、運動不足で乳酸が溜まっている感じ。ふくらはぎと腰が重い

22:30頃
体温96.8°F・オキシ96
倦怠感が凄い。左目がとても痛い
起きていた分(仕事していた分)と同じだけ寝ないと動けない。
身体が磁石のように重く、ベッドにくっついている。(だらけているだけかもしれない。)
とりあえず寝ないとやってられない。一瞬だけ右耳にピリッと痛みが走った。
外に出たいという気持ちが湧いてきた。=身体を動かしたいくらい回復してきた。


9日目・火曜日

10:30頃
体温96.9°F・オキシ98
朝起きられない。倦怠感あり。目は少し痛い。

21:30頃
体温98.0°F・オキシ98
フレッシュジュースを飲んでも喉が痛くない。左目はずっと痛い。倦怠感あり。
薬は5日分の処方なので、追加分を含めても今朝で終わり。
あとは14日分出されているサプリの残りのみ。


10日目・水曜日

09:30頃
体温96.7°F・オキシ98
目が痛いのは寝不足なのか?倦怠感は軽め。

13:15頃
体温97.8°F・オキシ98
頭の両側面が朝からずっと痛いが我慢できる程度。鼻がツンとする


11日目・木曜日

11:10頃
体温96.5°F・オキシ97
起きるとだるい。起きた時から頭痛が止まらない。
ごはんは食べられる。味がする。

22:00頃
体温96.3°F・オキシ97
コンソメスープを作って美味しく食べられた。ちょっと猫舌気味。
一日中頭と目が痛い。鼻がツーンと痛い。
パラセタモールと追加の痛み止めを飲んでいるが効いているのか疑いたくなる感じ。


12日目・金曜日

10:30頃
体温97.2F・オキシ98
04:00から06:00頃にかけて寝られず、起きても眠い。
トマトコンソメスープの味はした。

15:30頃
体温97.3°F・オキシ97
目がゴロゴロする。結膜炎か、コンタクトが合わない時のような感じ。

24:00頃
体温97.5°F・オキシ98
左目が結膜炎のように痛い。


13日目・土曜日

17:00
左目がゴロゴロして痛い。目薬を差す。
その他は体調良好。

この日以降、体温計測・パルスオキシメーター計測をしていない。記録も無し。


14日目・日曜日

12:30頃
お医者さんの指示に従い、自宅で血液検査。
本当は月曜日にしたかったのになぜか来てくれた。


結局、目は17日目くらいまでゴロゴロして痛かったが、それ以降は消えた。


症状まとめ

結局、熱はなく、咳もほぼ出なかったと言えます。
私の場合は、喉の痛みと腫れ、それに伴う耳の中(神経)の激痛で辛い思いをしました。
発症から4日目・5日目がとても辛かったです。泣きました。
薬が効かず、この痛みがいつまで続くのかわからない不安が大きかったです。
軽微と言えど13日目まで何かしら症状が続いていたので、長い戦いに疲れました。

 3. 後遺症と現在の生活 


後遺症については、今のところ無いと思います。

発症後17日~19日に、胸やけとげっぷが数日続き、逆流性食道炎を疑いましたが、食事に気を付けてなんとかなっています。薬の飲みすぎとか、喉の腫れが実は引いてなかったりするのだろうか……。

耳にビキッと痛みが走る瞬間がたまーにあり、鼓膜が外側もしくは内側に張っているような圧迫感がありますが、続くようなら耳鼻科に行こうかなと思います。

ごはんも美味しく食べられるようになっていますし、倦怠感も消えています。

まだ油断できないらしく、しばらくは身体の様子をこまめに観察し無理をしない生活を続ける必要があるようです。



発症から14日目の日曜日に受けた血液検査の結果、問題ないということで、それ以降は散歩程度の外出をして体力回復に努めています。

この血液検査は陽性・陰性という結果が出るものではなかったのですが、ドクターの指示のもと受けて、そのドクターに結果を見せたら問題ないという回答がありました。
不安だったので別のドクターにも聞いたら、同じように、問題ないという認識でした。

PCR検査を再度受けなくていいのか不安になり、勝手にもう一度受けましたが。(結果:陰性)

インドの最新版ガイドラインだと、非常に軽微な症状もしくは無症状の場合、発症後10日及び解熱後3日経過すれば、7日間外出自粛とセルフモニタリングをしつつも、検査不要で外出しても良いらしいです。
※参考:Guidelines for home quarantine
※参考:Revised guidelines for Home Isolation of very mild/pre-symptomatic/asymptomatic COVID-19 cases

インドは10日で外に出ていいの?!移すリスクがゼロではないのでは?とインドの新規感染者数の数字を見ながら不安になりました。
でも日本での退院基準が「発症から10日かつ症状軽快から72時間経過」となっているので、感染させるリスクについては、世界でそういう共通認識があるのかもしれませんね。

ただ、(インドにある)会社によっては3週間なり4週間なり出勤禁止というルールを定めていたりもしますし、私の会社は継続して在宅勤務をしているので人との接触はほぼ無いです。

パートナーには会えるようになり、発症後3週間濃厚接触を控えれば大丈夫、という日本の感染症医の見解をもとにしばらく物理的距離を取りながら会っていました。

現在ではほぼコロナにかかる前の状況に戻っています。

 4. オンライン診療・処方薬・各検査 


オンライン診療と処方薬について

処方箋を出してもらうオンライン診療を、パートナーの紹介含め合計3回しました。


1回目

発症から3日目に症状が我慢できるレベルではなくなったので、Practoというアプリを介して、内科のコロナ外来を受けました。
処方箋を出してもらい、その後すぐにパートナーが薬を購入して持って来てくれました。
Practoアプリでも、処方された薬を購入して配達依頼をすることは可能でした。

処方箋は

・14日間の自宅隔離
・室内の保湿
・うがい
・たんぱく質の多い食事
・パルスオキシメーターの数値が93以下もしくは体温が101°Fを超えたらCovid Centerに報告(して指示を仰ぐ)
・抗生物質2種類、胃薬、解熱鎮痛剤、ビタミンC、マルチビタミン・マルチミネラル 5日分

という内容でした。


2回目

そして、発症から4日目、尋常じゃない耳の痛みが続き、調べても調べてもコロナの症例として出てこないので、治療すべき症状から見落とされているのではないかと不安になり、Practoで耳鼻科を探しオンライン診療をしました。

1回目のオンライン診療での処方箋をドクターに共有し、中耳炎のように痛い(なったことはない)ことを訴え、追加で服用しても問題ない痛み止めを出してもらいました。

・抗アレルギー薬、抗炎症薬、鎮痛剤 5日分

結果として、9種類の処方薬を服用していました。

こんなに症状が変わるのに、ずっと同じお医者さんに診てもらうの不安では?と思ったのですがどうなんでしょう。ずっと内科で良いのか?

Practoでは、1回目も2回目も、シングルオンラインコンサルテーション(120ルピーほど)を選択しましたが、1ヶ月間の間に15回各専門医で診察を受けられるプランなどもありました。


3回目

発症から12日目、喉の痛み、頭痛、目の痛みが続いていたので、パートナーが手配してくれてオンライン診療を受けました。
服用していた鎮痛剤やサプリの継続と、血液検査、肺の検査の指示を受けました。
結局、肺の検査は受けていません。


各検査について

RT-PCR検査

私は会社の紹介でDr. Lal Pathlabという所で受けました。
グルガオン各地にありますが、新型コロナウイルスについての検査ができるラボは限られています。
私はGalleria Marketにあるラボに行きました。
何ヶ所か電話をして確認しましたが、Home Collection専門、Covid-19は受け付けていない、というラボもあったので注意してください。
また、Googleに掲載されている受付時間が変更されていることが多々あるので、その点も要確認です。

pathlab

身分証明書の提示と、症状を聞かれて(2回行って1回は聞かれなかった)、電話番号を登録しました。
RT-PCR検査は900ルピーでした。
待ち時間は15分くらいで、混んでる印象はなかったです。
検査を受けた次の日の19:30頃に、電話番号宛にメッセージが届きました。
届いた番号と名字を入力すると、ウェブサイトもしくはアプリで検査結果のPDFを見ることができます。

ここだけの話、ミスったなーと思ったことがあったんです。
検査の際に登録した電話番号は、私の私用携帯でした。
それなのに、Aarogya Setuを使っている携帯電話は仕事用携帯なんですよね。
だから、検査結果が陽性と出ても、私のAarogya Setuはずっと「You are Safe」でした。
インドにいらっしゃる方は意味が分かると思います。

aarogyasetu


抗体検査

抗体検査は自宅での検査をMax Hospitalのラボに依頼しました。これはパートナーが手配してくれました。
比較的遅い段階で現れ、長期間残ると言われているIgG抗体。
陽性であれば、過去数ヶ月以内に感染した可能性があり、抗体がすでに出来上がっている状態と考えられるそう。

血液検査で1,400ルピーでした。

(IgM抗体と同時にチェックしたほうが良いのでは?と思ったんですが、他にも検査しているからまあ良いかって感じです。)

抗体があるということなので、コロナでした。

Antibody report

 5. 人から聞かれたこといろいろ 


どうやって感染したか?

私は、10月から引き継ぎ業務で忙しくしていて、その業務がプレッシャーになっていた部分があるかもしれません。
不眠が続いていたり、明らかに疲れが溜まっていた状況で、オフィスに行き、気が抜けていたと思います。
いくら同僚が先に陽性だったからとは言え、感染経路の断定はできませんし、同僚もその時は無症状でした。
「今思い返せば、同僚は数日前の誕生日パーティーで友人たちと会っていたし、それを私は知っていたのだからもっと気を付けるべきだった」と言えるかもしれません。
でも全部、今思い返せば、なんです。

同僚は執務室、私は一応仕切りのある会議スペースで仕事をしていて、距離は4~5mほどあったと思います。
会議スペースにある窓は朝から開けっぱなしにしていました。

リスクが高い行為としては、下記が反省点かなと考えています。
・出入りはあるものの7時間オフィスで一緒だった(私はランチを室内で食べた)
・同僚からもらったチョコレートの包装の消毒をせずに開けて食べた(手は洗わずに消毒のみ)
・発声はなくとも10秒ほどマスクを外して同僚とツーショットを撮った
・帰宅後疲れ果てて、シャワーを浴びずにそのままベッドで寝た(これはこの週のどこかでそうだったかもという程度。記憶が確かではない。)

コロナは、疲れた身体と気の緩みをすかさず狙って入ってくると思いました。


食事はどうしたのか?

インドはデリバリー文化があり、日本で言うUber eatsのようなアプリもたくさんあるので、それを利用してオーダーしていました。
ホテル療養をする場合はどういうルールがあるのかわかりませんが、私は家のガードマンさんが受け取って私の部屋の前まで持って来てくれました。
ノックしてもらった後、ガードマンさんがいなくなったのを見計らってドアを開けて部屋に持ち込むという感じです。
デリバリーを頼んでも日本よりも安いので、17日間の隔離期間中で13,880ルピー=約19,539円ほどの食費でした。
食欲は無かったんですが、食べて寝ないと治らないと思って頑張りました。
でも体重は3キロ減。

治った後、ガードマンさんには御礼とディワリボーナスとして1,000ルピー渡しました。


保険や費用は?

今回、会社で入っている保険会社に問い合わせたんですが、入院していないので保険適用にならないという回答がありました。

ドクターに出してもらった処方箋に外出禁止&自宅療養の旨書かれていて、保険会社の約款に「やむを得ない自宅療養に適用」というような文言があっても、今回のケース(軽症だし)だとダメみたいです。

私が支払ったのは、オンライン診療2回(120ルピー×2)、RT-PCR検査2回(900ルピー×2)、抗体検査(1,400ルピー)、血液検査(5,180ルピー)です。

薬代はパートナーが支払ってくれていますが、レシートが残っている分だけで1,400ルピーほどでした。

結果として軽症だったので10,000ルピーほどで済んで良かったです。

 6. 自分で感じたこといろいろ 


かからないのが一番!!!!!

こんなにコロコロ症状が変わって、今は大丈夫でも明日どうなるかわからないから、寝る時に「明日急激に血中酸素飽和度が下がって死んでたりしませんように」と1週間ほどおびえていました。


コロナじゃないのでは?と思った

耳が痛すぎて、調べても調べても耳が痛い症例が1つ2つしか出てこず、コロナじゃなくて中耳炎、内耳炎、アデノイド、もしくは他の何か別の病気では?と疑いました。
結局、抗体があるのでコロナではあったんですが。


新型コロナウイルスはただの風邪とはまだ言えない

ただの風邪論者の方々は、自分がかかっても無症状だという自信があるのでしょうか。
症状が出る前が感染力が強いということをわかって行動してくれるんでしょうか。

まだワクチンもない、対症療法しかない、症状がコロコロ変わる、感染力が強い。
いつかは、数多あるウイルスで引き起こされる「ただの風邪」と同じ扱いになるかもしれない。
それでも今はそんな簡単に無視できるようなウイルスではないと思いました。
集団免疫獲得に振り切るしかないインドの状況も辛いです。誰にもこんな思いをしてほしくない。


人の優しさを感じた

仕事でお客様に会う予定がいくつか入っていたんですが、正直にお話しして延期や調整をさせて頂きました。
不注意だとか、無責任だとか言われてしまうんだろうか、と不安だったんですが、皆様からあたたかいお気遣いをいただき、目に涙が浮かびました。

会社の上司・同僚も毎日体調を心配してくれていて、パートナーがいなかったら、会社がサポートしてくれていただろうと思います。
本社の方々からも頻繁に体調確認の連絡をいただき、ミーティングに参加できず週次報告書が送れなくてもお咎めなしでした。(しかもその日、できないという連絡を送れないくらいきついタイミングだった。)

それからもちろん、パートナーの存在があってこその全快だと思っています。
彼は「ありがとうはいらないよ。そういう時は愛してるって言ってよ!」と言って、いろんなサポートをしてくれました。


不幸中の幸い

1つめ
幸いにも、同僚が陽性結果を速やかに報告してくれたこと、外出して人に接触したのがその日だけだったこと、パートナーが出張していてしばらく会えていなかったこと。
そういった状況のため、自分が誰かに移したのではないかという不安はあまりありませんでした。
Uber利用時はオートリキシャーを使用していたので、接触後の移動時(金曜日)に密閉空間で誰かに移したということもないと思いたいです。
唯一、PCR検査してくれた人たちが心配です。防護服着てたけど……。あのラボの質自体も心配ですが。
(回復後、再度同じラボに検査に行った時には前回と同じ人もいました。)

2つめ
元々そんなに無いけど、10月くらいから残っていた顔の吹き出物が消え去りました。心なしか肌のキメも整っています。
2週間以上外出しておらず、全く日の光に当たらず大気汚染の影響も受けなかったからだと思います。紫外線怖い。

3つめ
ちょうどジェルネイルを考えていた時だったので、してなくて良かったと思いました。
パルスオキシメーターを利用する時に不都合らしい。
家にジェルネイルオフできる道具は無かったし、Amazonで購入して自分でオフするのもだるかったと思うので……。


Covid Centerから電話がかかってきた

自宅療養中、何度か知らない携帯電話番号(毎回違う)から電話がかかってきました。
身体がだるいし営業電話かと思って無視をしていたんですが、治った後にもかかってきたので出てみたらCovid Centerからでした。

RT-PCR検査をした時に電話番号を登録しているので、それを基に、結果が陽性だった人には電話をかけてくるんだと思います。
で、「自宅隔離14日間した?」みたいなことを聞かれて、答えて、終わりました。


役に立つことはなかろうか

インターネットで色々検索していて、回復者血漿療法について目に入りました。
日本の東京では、回復者血漿療法の試験がされていたりします。

参考:新型コロナ 回復者血漿療法とは?
参考:【新型コロナ治療 最前線】回復者血漿療法って? 感染症医 忽那賢志 × 品川庄司 庄司智春が語る!

インドでも行われていて、死亡への有益性は確認されなかったとの報告もあるようです。

参考:COVID-19回復者血漿療法は有益か/BMJ

これは中等度以上の症状があった回復者の方のほうが良さそうですが、せっかく感染したんだし何か役に立てることはないかなーとぼんやり思ってます。

身近な誰かが感染しても私ならお世話できるのでは?と考えたりしましたが、一度感染したからと言ってまた感染しない保証はないので、むやみやたらに行動して良いわけでもないですし、2回目が重症化しないとは言えません。

今は、少しでも記録を残して参考にしてもらえればと思います。


 7. おわりに 


私は軽症で終えられたので、こんな風に記録をつけて振り返る余裕があって良かったです。
持病の無い20代で良かったね、とよく言われました。

私は自分の意志でインドに来て、どんな時も助けてくれるパートナーがいたのでなんとか踏ん張れましたが、会社の命令でインドに来て仕事をしている単身の方だったら、精神的にも身体的にも相当大変なのではないだろうかと思いました。

かかってしまったら治るまでインドから出られませんし、家族が日本にいて離れているのであればなおのこと不安は大きくなると思います。

ロックダウンの時からずっと思っていましたが、あらためて強く感じます。
ほんとに、一時帰国されたことは大正解です。
あまり思いつめず、時期が来たらインドに戻って来ていただけたらいいなあと思っています。


それから、毎月行われている商工会のオンライン会議で日本人の感染者数が発表されているんですが、どうやって報告したらいいんだろう、と報告ルートが気になりました。

同じく商工会に入られている会社の方にお聞きしたら、病院や今後の対応について日本大使館の医務室に問い合わせた際の数が集計されているんだろうという見解をいただきました。

報告は義務ではないのだということと、他の皆さんも手探りの状態なんだなとわかり、謎の安心感を得たりしました。

会社として、そうなった時のことを想定して体制を整えておく必要があるとは思っているんですが、実際にそうなってみないとわからない部分もあります。

もし知りたいことがあれば、いつでも聞いてください。

こんな思いをする人ができるだけ少なくなるように、私自身も今後の動き方には注意を払おうと思いました。

インドにいらっしゃる方も日本にいらっしゃる方もどうかお気を付けてお過ごしください。