パンゴンツォへの道のり

インドのパンゴン湖に行きたい。 インドのグルガオンで働いています。

タグ:カシミール問題


カシミールテロ(Pulwama Attack)を発端に、インドとパキスタンの関係が悪化していますね。

ここ数日は、その件で感情が先走りしてしまって、冷静に文章を書ける気がせず、ニュース記事もシェアしませんでした。

収束の可能性も見えてきたので、時系列で起こったことをまとめてみたいと思います。(US、UK、サウジ、ロシア等)外交ニュースは入れていません。


 2月14日
ジャンムー・カシミール州で治安部隊のバスを狙った自爆テロが発生し、44人が死亡。
イスラム過激派組織「Jaish-e-Mohammed」が犯行声明を出した。
インド政府は、パキスタンが組織を関与しているとし、支援をやめるべきだと非難。
("Pak Should Stop Supporting Terror Groups": India After Pulwama Attack)
それに対して、パキスタン政府は関与を否定。

2月15日
テロによって亡くなった兵士の遺体がデリーに運ばれ、インドのモディ首相が祈りを捧げた。
(Pulwama Attack Highlights: Bodies Of Soldiers Flown To Delhi)
インドは、パキスタンへの最恵国待遇を取り消した。

2月16日
インドは、最恵国待遇の取り消しに伴い、パキスタンからの全輸入品の主な関税を200%まで引き上げるとした。

インド ジャイトリー財務相のTweet

インドのヒンドゥー至上主義極右政党(Maharashtra Navnirman Sena)の党首が、音楽会社に対してパキスタン人アーティストの楽曲をアルバムや映像媒体から取り除くよう求め、パキスタン人とのコラボレーションやプロモーションを禁止するようにと発言した。→T-seriesの動きあり?
(Ban Pakistani Artistes, Says Raj Thackeray's MNS After Pulwama Attack)


2月17日
CRPFが偽造写真のシェアとテロに関する投稿について注意を促した。(個人的に気になるニュース)

CRPF Tweet

2月18日
全インド映画労働者協会は、パキスタンの俳優及びアーティストをインド映画産業から全面禁止にするとアナウンスした。

2月19日
パキスタンのイムラン・カーン首相が、今回のテロ及びそれに伴うインドの対応について演説を行う。



インドのアーム・アードミ党所属のアルヴィンド・ケジリワル デリー首都圏首相が「国を超えた友情」を訴えるも、国内から叩かれる。(個人的に気になる)
("Friendship Over Country": Arvind Kejriwal Jabs Navjot Sidhu Over Pulwama)

2月24日
インドで展開するカラチベーカリーが、店名の「カラチ」部分を隠す必要に迫られた。※カラチはパキスタンの都市名

パキスタンのイムラン・カーン首相がインドのモディ首相に対して呼びかける。
("Give Peace A Chance": Imran Khan's Appeal After PM Modi's Challenge)
※ソース確認中

2月26日
インドが、カシミール地域のパキスタン実効支配地域でテロ組織の訓練キャンプを空爆したと発表した。
(インド、カシミールのパキスタン支配地域を空爆 テロ情報受け)
(India Hits Terror Camps Across Line Of Control Days After Pulwama Attack)

インド側の発表

パキスタン側の発表

(公式発表より前に報道があり、多くの有名人がSNSでこの行為を称えていた。私はドン引き。)

2月27日
パキスタン軍がインド空軍機2機を撃墜。1機はインド側へ、1機はパキスタン側へ墜落。
(パキスタン軍、「インド空軍機2機を撃墜」と カシミール緊迫)

#SayNoToWarタグが流行る。ネット上では少しずつ冷静さを取り戻してきた雰囲気を感じる。

パキスタン側から、拘束されたインド軍兵士の動画がTwitterにアップされる。

パキスタンのイムラン・カーン首相が改めてインドに対し対話による解決を呼びかける。

2月28日
パキスタン政府は、インド人兵士を解放すると発表。
(India-Pakistan Tension Live Updates: Will Release Indian Air Force Pilot Tomorrow, Says Pakistan PM Imran Khan)

3月1日
インド‐パキスタンの国境ワガにてインド人兵士をの移送・引き渡しが行われた。
(Abhinandan returns: Skyman walks home to hero's welcome)

引き渡しは現在進行形で盛り上がっているニュースです。アビナンダン氏は一躍時の人に。


以上がこれまでの(個人的に気になった)簡単なまとめです。

収束することを期待しているものの、実際は両国の軍用車両等が国境付近に向かっているという情報もあり、まだ本格的な戦争への危機感は消せないように感じます。

これ以上の犠牲者を出さないように落ち着くことを願うばかりです。

引き続きニュースをチェックしていきたいと思います。



今度はINDIA TODAYというサイトから。2月21日の記事。


記事


プルワマの影響:インドの河川水の割り当て(取り分?)がパキスタンに行かないようにすると水資源・河川開発ガンジス再生大臣のNitin Gadkari氏は発言した


内容

インド政府がパキスタンに流れる3つの河川への計画を立案中だとNitin Gadkari氏は発言した。
ダムを造り、パキスタンに流れる水流を堰き止める考えだ。


感想

なんだか呆れてしまうけどちゃんと読んだ。

日本は島国だから、隣国と争点になるのは島とか領海だけど、地続きの場合は川も争点になるんだね。

日本国内では昔から川の取り合いはあったんだろうけど(我田引水に見られるような)、川が境になってることもあるしなあ。

しかし、こんな報復のようなやり方で話が動くってどうなの……。

「Indus Water Treaty=インダス水協定」の知識が無いと、現状からどう変えさせようとしているのかも把握できないので、ちゃんと調べたいと思います。


(2019/3/1 追記)
"Decision Must Be PM's": Prithviraj Chavan On Blocking Water Supply To Pak

2月23日の記事にて、「大臣の権限ではそんなことできませんよ」という議会議長の説明がありました。ということでこの件は様子見ですね。


調べた単語

fallout:副産物、副次的な(予期しない)影響
share:分け前、割り当て、占有率(これなんて訳すの?)
personnel:人事部、職員、社員
CRPF:Central Reserve Police Force(インド中央予備警察隊)
explosive-laden:爆弾を搭載した
ram:激突する、衝突する
convoy:護送、護衛、部隊、護衛艦隊
neighbouring:(形容詞)隣接した
indicate:指し示す、暗に示す、簡単に述べる
partition:仕切り(パーテーション?!)
divert:転換する
nurture:養育する、大切に管理する、はぐくむ
treaty:条約、条約文
Indus Water Treaty:インダス水協定
rally:再結集、大決起集会、急激な復旧
rightfully:(所有権などが)正当に、合法的に
surplus:余分の、余った、過剰の、残りの
hail:歓迎する、~を称賛する、~を認める
excess:超過分、余剰分、過剰
utilize:利用する、役立たせる
correct:(動詞)訂正する、修正する、是正する、見直す
long-standing:長期にわたる、積年の
anomaly:例外、変則、特異
sit over:なんだろ?ニュアンスはわかるけど……
remain + unattended:放置された状態のまま?
constituency:選挙区、有権者、選挙民、
pragmatic:実用的な、実際的な
simultaneously:(複数の事柄の発生・存在などが)同時に 発音むず
canal:運河、人工水路
instead of:~の代わりに、~せずに



しばらく印パニュースのチェックが続きそう。


記事

プルワマ攻撃:映画団体はパキスタンにおけるインド映画の公開を禁止し「国家が最優先だ」と表明した


内容

カシミールで起きた自爆テロに関するインド側の対応についての続報。

All Indian Cine Workers Association (AICWA)=全インド映画労働者協会は、パキスタンの俳優及びアーティストをインド映画産業から全面禁止にするとアナウンスした。
一部の組織がパキスタンアーティストと働くことを求めても、それを禁止するだろうと。

他に、Federation of Western India Cine Employees (FWICE)=西インド映画労働者連合は、インド映画製作者はパキスタンのアーティストと仕事をしてはならず、パキスタンで上映することも禁止とアナウンスした。


感想

パキスタンでのインド映画上映禁止・インドでのパキスタン俳優&アーティストの活動禁止はこれが初めてではなくて、まあこれまでにもあることはあるんですが…。

なんでそうなるのかなー。
(産業ではなくて)国家を第一に考えるっていうからね、それは良いんだけども、パキスタン人俳優とアーティストは関係ないじゃん。
滅すべきはテロリストとテロ行為であり、彼らを生み出すあらゆる環境をひとつひとつ潰していかなければならないのに。

私の愛するMadhuri様がメイン俳優でもある『Total Dhamaal』チームはパキスタンで上映しないことを表明しているんだって。辛い。

私の人生の映画のひとつである『Dear Zindagi』というインド映画には、歌も歌えるパキスタン人俳優が出ているんですが、こういうことがあるともろに影響が出るんですよね……。

大前提はテロ許すまじ、ってことだけど、モヤる記事でした。


調べた単語

bodies→body:組織、機構、団体
comes first:~が第一、最優先
transgressor:違反者、(宗教・道徳上の)罪人
resort:(好ましくない手段に)訴える、頼る、助けを求める
trooper:騎兵、騎馬巡査、州警察官
undersign:署名する
General Secretary:総書記、事務総長、幹事長
condemn:強く非難する
brutal:冷酷な、残忍な
heartfelt:心からの
condolence(s):悔やみ、哀悼のことば
stand with:~を支持(賛成)する
confront:立ち向かう、直面する

syndicated feed:新聞や雑誌記事を通した供給?意味は分かるけど訳がわからない…
(この記事は、編集してなくて、別の記事の転載ですよ、ってこと)


英語の勉強をちゃんとしないといけないので、単語を覚える意思を持ちながら英語ニュースを読んでいきたいと思う。
ので、できる時にブログにまとめていきたいな。


記事

Pulwama Attack: Imran Khan Says Pakistan Will Retaliate if India Attacks, Demands Proof to Act


プルワマ攻撃:イムラン・カーンは、もしインドが攻撃すればパキスタンは仕返しをすると発言し、(テロ)行為の証拠を要求している


内容

日本でもニュースになっているカシミールで起きた自爆テロに関するインド側の対応について、パキスタン首相のイムラン・カーンがテレビ上で演説を行いました。



この演説はウルドゥー語です。

評判が良いので、何を話しているかを知りたくて英語の字幕や翻訳がないか探していたところ、この記事がトップに表示されたので読みました。

この映像の中で話した一部の内容を記事にしているんですが、「NEWS18」という媒体がどんな傾向の記事を書くのかはまだ把握していないので、この記事内容を推奨しているわけではないです。


感想

ほんとに、このカシミールテロのニュース、心が痛い。

亡くなった方やそのご家族の心情を思うと同時に、インドもパキスタンも色々あった中で歩み寄ろうとしたり、できなかったりしながら、今日まで来てるのに、なんでテロリストはそんなことをするんだろうと。そういう環境や思考の道に行ってしまったんだろう、と戦争やテロのニュースの度に考える……。

私は、インド映画の俳優陣のSNSをフォローする中で、このテロに関する哀悼の意もたくさん目にしました。
皆さん「テロリスト」に断固反対という姿勢で投稿されていて、それなのに、インド政府はなんで「パキスタン」を敵にしようとするかなあ……。

この演説も一見過激なことを言っているように受け取れるんですが、最後まで読むと少し違うような。

演説の丁寧な英語翻訳全文があれば共有したいと思います。


調べた単語

retaliate:仕返しする、報復する
accuse:非難する
play judge and jury:(重要なことなどを)すべて一人で決めてしまう
military strike:軍事攻撃
in the aftermath:それをきっかけに、その影響で
shot off a letter:すぐに(急いで)手紙を出す
intervention:介入、調停、仲裁、干渉
defuse:取り除く、鎮める
third-party negotiation:?第三者交渉?状況はわかるけど日本語だと何?
in keeping with:~を順守して、~に沿って、~に従って
accord:(国際間の正式でない)協定、合意
televised:放映された
deny:(相手の言ったことなどを)否定・否認する
link to:~に関連している
move towards:徐々に近づく
stability:/安定性、信頼性
intel:intelligenceの略
lakhs (of):10万の(ウルドゥー・ヒンディー)、多くの
jeopardise:台無しにする、危険にさらす
investigation:調査、捜査
rake up:かき集める、思い起こさせる
oppressive:過酷な、圧制的な
revoke:取り消す、無効にする
the most favoured nation status:最恵国待遇、treatmentとは違う?
unilaterally:一方的に
custom duty:関税
warn:警告する
borne:bearの過去形
bear:身をつける、(花・果実を)生じる、(努力を)実らせる
in talks with:~との会談で、~と交渉をして(もって)
isolate:孤立させる
diplomatically:外交上、外交的に
external affairs:対外関係、渉外
Ministry of External Affairs:外務省
envoy:特命全権行使(大使の次の役職)

↑このページのトップヘ