パンゴンツォへの道のり

インドのパンゴン湖に行きたい。 インドのグルガオンで働いています。

タグ:転職活動


こんにちは。Ayumiです。

インドで現地採用として日印合弁企業で約5年働き、家族と共に日本への移住を決定したことで日本で転職活動をしました。
現在はIT企業で海外案件担当として勤務しているので、転職の経験を共有できればと思います。

こちらは後編です。

前編↓




tenshoku


目次
<前編>
【1】転職理由
【2】転職の軸/マインド
【3】職歴/資格
【4】仕事探しの方法
【5】どんな仕事があったか
【6】応募数/通過率
<後編>
【7】面接対策
【8】転職活動のスケジュール感
【9】反省点
【10】評価された点
【11】転職活動の所感
【12】転職後の状況
【13】おわりに


【7】面接対策

インド経験があるからといって何か特別なことはなく、基本的には求人サイトの記事を読んだり、エージェントに相談したり、YouTubeを参考にして準備しました。
オンライン面接が多いので、一人でPCで録画して練習し相手からの見え方を認識する、面接時に自分の音声を録音して振り返る、などの対策はしました。

インドでの経験に注目して聞かれた質問はあり、その点の回答は準備するようにしました。
・なぜインド(海外)に行ったのか
・インドでの勤務/インド経験を通して学んだこと
・拠点長としての経験で工夫したこと
・拠点長の経理業務経験
・拠点長キャリアを継続する転職軸は考えなかったか
・英語使用経験
・英語使用業務が無いが良いのか

面接回数は26回ですが、慣れてきた後半のほうが通過率は上がりました。慣れ、大事。
(4回面接した会社もある。)

【8】転職活動のスケジュール感

転職活動を始めて、内定承諾するまで、6ヶ月かかりました。
前職の在職中にリクルートダイレクトスカウトに登録して、ゆるゆる情報収集、企業とのカジュアル面談から始めました。
1社目→2社目転職時は直接オファーで、2社目→3社目はエージェントを通して数社応募し1ヶ月で決まったので、今までの転職活動であまり苦労してなかったことから、自分の日本での市場価値の認識と見積もりが甘かったと言えます。
前職を退職し、年始に日本に帰国してから転職活動を本格化させた感じです。
離職期間も6ヶ月になります。

Q. なぜ内定前に退職したか?
家庭の事情です。
当然、面接時に聞かれるとわかっていたので、理由を3点にまとめて説明していました。
とは言え聞かれたのは5回ほどでした。
離職期間がある故に書類選考が通らないことはあると思うので、基本的には就業継続したほうが良いです。
そのハードルを越えて、書類通過して面接まで行ってるのだから、理由を説明できれば問題ないように感じました。
自己応募だと事前にその説明ができないことのほうが多いですが、エージェント経由だと説明してくれる故に書類選考に通過したケースもあったと思います。

でも、仕事が決まらない間は「こんなに仕事が決まらないならインドに戻ったほうが良いかなあ。次はウチに来てくださいねと言ってくれる会社もあったし……。」と日本に戻ってきた決断を後悔しかけた瞬間もありました。

【9】反省点

もっと早くやれば良かったな~ということが色々ありました。

マイナビ転職やリクナビNEXTなど求人情報サイトへの登録
どういう仕事があるのか、自分の経歴がマッチする仕事があるのか、どんな資格が求められるのか、などをもっと前から具体的に知っていたら良かったなと思います。
日本への移住を決断してすぐ転職活動に動き出したので、準備期間が無い状態でした。
「転職を考えていなくても常に登録しておき自分の市場価値を確認している」とおっしゃっていた中堅層の方もいたので、そこは反省点だなと思いました。

資格の取得
日本社会での転職は資格が重要だと感じました。
大学院など学歴を半年で積み上げることは難しいと思うので、資格が一番意欲のアピールがしやすいと。
前職の業界では国家資格があったので、一時帰国に合わせて受検しておくなど準備ができていれば書類選考通過率も変わったかなと思ったこともあります。
インドにいる時に「今は転職は35歳でも大丈夫だしなんなら40歳でも全然ある」と日系大手企業の方々から聞いていましたが、それって同業界同職種の話なのかなと今は思います。

自己分析と質問例への回答作成
エージェント各社が自己分析セミナーなどを定期的に開催しているので参加しました。
(過去に登録していた)リクルートエージェントのセミナーは良かったです。
自分の人生でどうしていきたいのか、仕事ではどうしていきたいのかというのをモチベーショングラフやフレームワークに従って分析しました。
とは言え、それがそのまま面接に使えるわけではないので、私の場合は質問例に対する回答を、大量に、様々な視点から、全部作っておくべきでした。
面接が始まると体力的に疲れますし、業界や会社の分析に時間を費やしたいので、自分のことは一番最初に整理しておくべきでしたね。
ただ、実際にどのようなことを聞かれるのか、面接を経て実感しないと自分を振り返ることが難しい部分もありました。
「どんな回答が求められているのか」というのを考えその会社や業務に合わせて話すことに慣れていかなければなりませんでした。
私は自己分析が甘かったので、せっかく書類選考を通過しても一次面接後の見送りが続いた時期があり、もったいなかったと思います。

【10】評価された点

これは各企業からのフィードバックをまとめました。
インドで働いたことや英語力が大きく評価されることは少なく、どんな環境でどのように行動したかの状況整理とそのアピールが重要でした。

・英語レベルが求めているものよりも高い
・対人能力が高い
・インドで約5年働き続けたバイタリティがある
・数字の成果を出している
・現地の決裁者レイヤー(支社長や部門責任者)向けの営業経験がある
・マネジメントとしてカオスな状況でもまとめ上げてきたスキルがある
・自己認識が正しく質問内容や受け答えが的確で、顧客の課題感のキャッチアップも早そう

でも結局は企業の求めるものとのマッチングですし、評価はされても落ちまくるので、やっぱり最後は入社意欲なんですよね。
本当にずっとこれだった。「ここで働かせてください!!!」

chihiro

【11】転職活動の所感

女性の面接官が少ない
と思いました。
これまでの面接官の方々を振り返ったところ、男性38名、女性8名でした。
(内訳)
chart
女性のエンパワーメントに強い関心があるほうでもないのですが、私が前職では面接官側だったため、そういえば女性少ないなと。
単純に、女性管理職がまだ少ないのだから面接官になる立場の人にも女性が少ないのですが、それが「女性が活躍できないのかな?」という不安に繋がるというよりは、私は上の立場になれるようにまた頑張ろうという気持ちになりました。
(面接回数の割に人数多くないか?と思うかもしれませんが、面接官4名とか結構ありました。)

大企業狙いだと書類選考に落ちまくる
自分の転職の軸が最優先ではあるものの、これまで自由気ままに転職してきたので、さすがに親を安心させたいなという気持ちも実はありました。
それもあって大企業に挑戦し続けていたんですが、いくら「法人営業×管理職×英語力」があっても、私は異業界への挑戦だったため、やはり書類選考は「経験業界の違い・年齢の割に転職回数が多い・経験の割に資格を持っていない」で落ちるんだな~というのは感じました。
どうしても他の候補者との比較になってしまいますからね。
業界専門性を掛け算に追加しないといけませんでした。

中途採用でも学歴を見られる
私は転職=中途採用ですが、職務経歴だけでなく学歴も参考にされているんだなと思いました。
私は自分の出身大学に誇りを持っているものの、偏差値の点で上の大学が多くあるため相対的にそれほど評価が高いと感じていませんでした。
しかしながら、面接を通して「〇〇大学卒業でもっと良い就職先があったと思いますがどうして新卒で小規模な会社に入社したんですか?」と聞かれることが度々ありました。
私、大学時代は多数の好きなことに手を出し続けたため、コレ!とアピールできるほど一貫してやってきた物事や突出した成果が無く、英語の授業は再履修だし新卒就活時のTOEICスコアは415だったんですよ。
toeic415
(最新のTOEICスコアは820。)
正直、新卒就活時には武器になるものを持っていませんでしたが、10年の社会人経験を経て、「この経歴なのになんで?」と思っていただける成長をしてきたのかなと感慨深くもありました。
それがキャリアを築くということなのかもしれません。
話を戻すと、親からは「あなた〇〇大学まで出て優秀なのになんでそんな会社で……」と言われることが多々あり、親からそう言われても出身大学に対しての自分の評価はそう高くなりませんでした。
しかし、転職活動を経て、THE日本の大企業に入社したい場合は、学歴もひとつの武器なのだと実感することになりました。

給与が低くないか?
日本企業でも外資系企業でも、募集要項を見ていると、希望している法人営業職の給与が期待するほど高くありませんでした。
私は、インド転職時の給与がVISA基準の最低給与よりわずかに多いくらい低いものでしたが、コロナ禍を除けば毎年5~8%ほど給与が上がっていきました。
勤務して5年目の前職給与を日本円換算すると、東京都の30代女性平均給与より多い額になりました。
今後も同じ割合でインドで給与アップすれば、すぐに現職の給与を超える未来も見えます。
という状況だったので、「低くないか?」と思うことが多かったです。
いわゆる外資系企業でも、大手の有名どころでなければそんなに高くもなかったです。
これから上がっていくと良いよね!!

【12】転職後の状況

働き始めたばかりで価値を生み出していない私が言えることはないのですが、インド現地採用の出口がどうだったかは知りたいだろうと思うので恥を忍んで書きます。

転職成功なのか?と聞かれるとまだわかりませんが、異業界・同職種で、東証プライム上場企業に転職となりました。
(インドで勤めていた会社の日本本社も東証プライム上場企業ではありましたが。)

決め手
①ITインフラ業界が良かった
→IT業界の中でも特に基盤に携わりたかった
②海外案件担当だった
→他社候補は国内のみの法人営業だった
③最低希望年収以上のオファーだった
→他社では希望年収を理由の一つとして断られたこともあった
④オンライン面接での社員の方々の雰囲気とプレッシャーを与えない質問内容
→他社では圧迫面接のようなものもあった

仕事内容
IT企業の海外案件担当で、営業支援をする立場です。英語使用業務あり。
「リストを基に一から架電してド新規開拓営業」のようなインサイドセールスも行わなければならない法人営業職は私に合わないと思っていたので、やりたくないことがない点でもマッチしていると感じています。今の段階では。
今までのようにお客様に頻繁に電話をかけるといった姿を見ていないし、スマホはあるけど電話番号使っていない……!
一方で、チームメンバーや社内外関係者とのコミュニケーションを意識的に取る必要がありそう。
「私はこの分野が得意です!」「こういうことやりたいです!」は積極的にアピールしていかなければならないし、勉強も大事。
そして、自分の価値を発揮することについても考えることになりそうだと思いました。
今までの「私がメインで契約した売上が会社の業績に直結して皆の給与になるような流れがわかりやすいくらい見えている環境」から、「金額が大きく時間もかかる仕事をする分数多くの人が関わっていて一人の貢献が分散されている環境」へと変化しました。
「より大きなチームで大きな金額を稼ぎたい=社会貢献度も大きそう」というのは考えていたことだったし面接でも言っていたので合ってるんですけどね。

また、状況によりますが、面接では海外赴任に関する質問があったし、管理職への期待もされてるんだろうと思う会話があったので、遠くない未来にまたインド含む海外に挑戦できるよう努力を重ねたいと思います。

賃金
増加しました。
前職給与のルピー・円換算でも増加し、デリー:東京=1:1.33とした物価比較の上でも増加しました。
5年前に日本で勤めていた時の年収の1.92倍になりました。
金額書くのは生々しかったので控えますが、大企業1社で10年勤め続けている人の平均よりは低いかな。
また、5年もインドで働かなくても、1~3年のインド経験でもこれくらいはアップする可能性はあると思います。
インド転職したばかりの頃、日本に戻ったらこれくらいの給与もらえるのかな~と妄想していましたが、それを優に超えました。
ほぼ未経験業界だからこれくらいですが、経験業界で資格等あれば交渉材料にもなりますしもっと上がるのではないでしょうか。

労働時間
良くなりました。
日本で勤めていた1社目の残業時間が異常で、あれ以上きついことはないと思いますし、インドは就業形態が違うので比較するのも……。
現在は、「土日祝が休日の完全週休2日」「有休日数10日~20日」「固定残業代制だが超過分は支払い」「時差の関係で早朝や夜のミーティングがある際は出退勤の時間をずらせる」ようになっています。
他に、家庭の状況などをチームで共有しているため、出勤時間の調整やリモートワークへの変更については柔軟だと感じます。
副業している方や育休中の男性もいます。
一方、1日1時間くらいは皆残業しているのと、フルフレックス制のため、逆に、仕事しすぎでは?と見受けられる人もいるんですが、いつか私もそうなってしまうのだろうか……。

反対に、インドで良かったところは、通勤時間が車でDoor to Door片道7分だったので、そういうメリットはありましたね。
インドでは自分の体調不良で休みやすいだけでなく、家族の体調不良でも遅刻・早退などができて柔軟でした。
今は通勤時間は電車でDoor to Door片道35分です。

福利厚生
良くなりました。
これはインド時代と比べると当然なんですが、日本で勤めていた1社目・2社目と比べてもかなり良くなりました。
沢山あるのですが、当時勤めていた会社には無かった気がする退職金制度や資格取得支援、英語の研修などもあったりします。
こういうのがありますよ、と社員の皆さんがシェアしてくれるので、使ってみようかなと思います。

人間関係
私が見える範囲のチームはとても良好です。
今まで経験した3社も色々あれど私にとって人間関係は良かったので、元々あまり不安はありませんでした。
変な人がいなくて皆ちゃんと仕事をする、という感じ。
今までも変な人はいなかったんだけど、やっぱり直前にインドで働いていた意識が残っているのか、マニュアル等の資料がきっちりまとまっているし、何も言わなくてもみんなちゃんとやるので感心してしまいます。
が、人数が多い会社(ワンフロアの人数も多い)で働くのが初めてなので、どうやって広く関わりを持ったら良いのだろう?と悩みそう。
他部署の人を含む縦横斜めのつながりを意図的に作っていかないといけないという思いがあります。
人数の少ない会社では、メンバーや上司と相性が悪かった時の課題はあるだろうけど、全員が全員のことを知っている安心感を得ていたことに気付きました。

【13】おわりに

離職期間が長く、かつ、選考で大量に落ち続けて、「私の何がダメなのか……新卒の就活やこれまでの転職をやり直したい……いやむしろ大学受験からやり直したい……」と落ち込むこともありました。
でも、これだけ落ちた=挑戦したので、他の海外営業職への未練は無いくらいやり切ったと言えます。
少しずつでも振り返って改善し、転職軸や条件を変えたりせず、くじけず諦めずに転職活動を継続して良かったです!

何も聞かずに私からの内定の報告を待ち続けてくれた家族と友人の気遣いに感謝。

また、選考での対応を通して、良い会社、微妙な会社みたいなものを知ることができたので、今後の株式投資に活かしていきたいと思いました(笑)

そして、これから日本に戻って転職する方の、あるいは、日本からインドへの転職を考えている方の出口戦略の参考になれば幸いです。
最後まで読んでくださった皆様の転職活動、応援しています!



こんにちは。Ayumiです。

インドで現地採用として日印合弁企業で約5年働き、家族と共に日本への移住を決定したことで日本で転職活動をしました。
現在はIT企業で海外案件担当として勤務しているので、転職の経験を共有できればと思います。

こちらは前編です。

インド転職の振り返りはこちら。




tenshoku


目次
<前編>
【1】転職理由
【2】職歴/資格
【3】転職の軸/マインド
【4】仕事探しの方法
【5】どんな仕事があったか
【6】応募数/通過率
<後編>
【7】面接対策
【8】転職活動のスケジュール感
【9】反省点
【10】評価された点
【11】転職活動の所感
【12】転職後の状況
【13】おわりに

待遇面の変化は後編の【12】転職後の状況に書いているため、気になる方は後編へ飛んでください。



【1】転職理由

インド人の夫(とワンちゃん)と共に日本に生活拠点を移すことを決定したため。
インドで勤めていた会社への小さな不満はあれど、昨年2023年度は月初に当月の計画達成ができるような月が多く、年度初めからわりと良いスタートを切れており増収増益で仕事が楽しくなってきたタイミングでした。
夫と共にインドで生きていく覚悟を決めつつあったこと、また、インドの成長の波に乗り続けていたい気持ちがあったため、夫から日本に移住することを提案されても長らくうーんという思いがあり、6ヶ月ほど話し合いの期間を要しました。

こういった転職理由のため、はっきりとしたネガティブ・ポジティブ要因が無く、面接時のアピールに苦労したり、自分が次にやりたいことが見つからない期間が長く正直苦しかったです。

【2】職歴/資格

※ちょっとぼかしています。

仕事は法人営業一筋10年。経験社数3社。(今は4社目。)

1社目:IT関連 法人営業 3年
2社目:サービス関連 法人営業 2年
3社目:サービス関連 法人営業 約5年 (日印の合弁企業inグルガオン)
それに加え、直近3年は拠点長業務にも従事していました。
拠点長業務は、スタッフのマネジメント、実績管理、本社への会計報告など。
拠点長を担当してから1年半ほどは新たに知る業務が多く、また、営業だけではなく会議や会計の英語力も必要だったためしんどい時期を経験し乗り越えました。
割合は少ないものの、個人営業もカスタマーケアも同時に行わなければならない場合もあり、マルチタスクをこなせるようになったと思います。
これまでの上司はこういう視点で私に接していたんだとわかり、マネージャー(中間管理職)の視点を知ることができたので、今後ずっと平社員だとしても働く姿勢が少し変わると思います。

当時の履歴書に記載できた資格(?)は、以下のみ。
・中学校一種免許状
・高等学校一種免許状
・TOEIC820点
普通自動車免許を持っていないので、要自動車免許の仕事は書類選考に通りにくかったです。

【3】転職の軸/マインド

職種:法人営業職及びインド(海外)での管理職・実務経験を活かせること
社会人年数及び年齢的に即戦力を求められるため、職種を変えることはせずに経験を活かしたいと考えていました。と言いつつ、管理職としての採用は特に求めていませんでした。

業界:IT業界もしくはITに力を入れていること
過去の業界経験から、ITを活用、提案していくことに意義を感じておりIT業界に戻りたいと思っていました。
ITって日々勉強ですし、吸収し続け、かつ、新しいアイデアを出し続けないといけない環境が楽しかったんですよね。
また、ITは人件費がかかりますが、商材によっては利益率が高いので、そういうものを売りたいなあって思ったりしました。

企業規模:事業が成長していること
もう転職活動をしたくなく、長期的に働き続けたい希望があったので、会社の規模や事業の成長を非常に重視していました。

マインドとしては、この転職を最後に1社で長期的にキャリアを築いていきたいと考えていました。
「安定した環境で、業界と職種の専門性を高めていきたい」
これが私が次にやりたいことなのだと、転職活動の終盤で気付きました。

そもそも日本に帰る決断をしなければインドの会社で働き続けていました。
また、インドで勤務していた会社は日本本社がありますが、本社への転籍は希望しませんでした。
その理由は、業務内容、給与、キャリアアップの道筋が見えなかったこと等です。
インドにいる時に、数人の方から「一旦本社で働いて、働きながら転職活動したら?」と言われました。
本社から声をかけてもらえるのは有り難いことだと。
たしかに、離職期間があると「計画性がない」「管理能力がない」と捉えられて不利になるし、一番スムーズだと思います。
しかしながら、上述の理由と女性としての人生を考えた時に、再度転職活動をするのはスケジュール上の不都合があると考えました。

また、インドからせっかく日本に戻るので、日本の経済に貢献したいと思い、安直ですが日本企業のみを対象としました。
外資系大手であれば比較的給与が高かったり、英語を使用する業務が多く、インド経験が直結する仕事もあると思います。
しかし、上述の理由と、女性としての仕事の安定・安心感も、家族と共に生きることを考えると大事なことでした。

【4】仕事探しの方法

1. 「リクルートダイレクトスカウト」に登録し自己応募
2. 「マイナビ転職」に登録し自己応募
3. エージェント「パソナグローバル」に登録
4. コンサル専門のエージェント「MyVision」に登録
5. 正社員専門のエージェント「エリートネットワーク」に登録
6. 中途採用専門エージェント「ワークポート」に登録

大前提として、インドにいる間に、仕事を辞める前に、インドでのコネクションでリファラル採用がないか聞いたりお願いするのが良いと思います。
というか社会人やってたらこれがフツーというか良い方法だと思っています。
インドにある日系企業の方々からもコネクションを利用したほうが良いよ、と言われました。
どんなお客様相手でも普段から信頼関係を築ける仕事をするというのが非常に重要になります。
(私は、入りたいくらい良い会社だなあと思っていた日系企業があったのですが、拠点が愛知県のみで、私は東京にいたかったので諦めました。そのインド支社長の方にも、御社に挑戦したいと思ったんですが~みたいな話をしました。)

ただ、私が働いていたグルガオンは自動車産業の日系企業が多い(体感7割)ので、コネクションを考えた時に、私のやりたい仕事がその業界や商材なのか?といったことを度々考えさせられました。

具体的な仕事探しの方法としては

1. 「リクルートダイレクトスカウト」に登録し自己応募
悪くなかったです。
自分で探して応募するより、基本的には届いたスカウトメールをチェックする形で利用しました。
沢山のメールが届くため見るのが大変で、興味のある内容にだけ返信し、カジュアル面談をさせてもらいました。
五大商社の募集内容に興味があり人事の方とカジュアル面談をさせていただきましたが、1年更新の契約社員だったのでまた転職活動はできないと思い応募しなかったり。
もう少し若ければ応募してましたが、インドの経験無しには有り得ないオファーだったので、(仕事が決まらない時に)挑戦するだけしてみれば良かったかなあと悔やむこともありました。
また、自己応募で落ちたものの、見送り連絡に対して返信をしたら、見送りになった背景を教えてくれた会社には今も良い印象を抱いています。
その後の応募→見送りケースの参考になりました。
ただ、利用途中でウェブサイトのデザインがスマホ用に統一され非常に使いにくくなったので、その後は全く使わなくなりました。

2. 「マイナビ転職」に登録し自己応募
悪くなかったです。
掲載企業数が多く、情報収集のためにも頻繁に利用しました。
スカウトメールを中心にチェックし、自分でも検索しながらここでは手当たり次第に「海外営業職」に応募しました。
書類選考に落ち続けましたが、自分の経験業務・年数・業界がマッチするのかどうかを把握でき、納得感もありました。
ここでの自己応募から1社内定をいただきました。

3. エージェント「パソナグローバル」に登録
実はエージェント経由での応募は「職業紹介事業の取り決めにより、日本国外にお住まいの方のサポートができません」。
日本に住民票がある(住まいの拠点が日本である)状態でないとお断りされます。
自己応募でも、たまに「日本帰国後に…」と断られたりしました。
そのため、少し苦労しながら紹介可能なエージェントを探し、パソナグローバルを見つけ登録しました。
求職者用のウェブサイトがあり、担当者提案求人とAI提案求人とが紹介されます。
システマチックになっているのは良いのですが、担当の方との接点があまり感じられず、私の仕事への情熱がどのように企業に届けられるのかが不明でした。
また、後述する他のエージェントと比べて、選考結果の連絡がとても遅かったor無かったです。
システムの利用だけではなく、もっと私から担当の方に直接メールすれば良かったのかな、というのが反省点。
他で内定が出る前に、2ヶ月ほどで利用停止しました。

4. コンサル専門のエージェント「MyVision」に登録 (おすすめ!)
コンサルティング会社専門のエージェントです。
転職活動当初、コンサルティング業界には全く興味がなかったのですが、担当の方がとても良く、「応募するのはタダですからね」と言われ気負わずに挑戦できました。
しかしながら、相当数応募して書類通過したのは2社でした。
また、転職活動最初期だったため、私の面接に対する準備不足から非常に面接で緊張しました。
今受けたらもう少し違う結果だったのかなと思うレベルでひどかったと思います。
私の経験からこれ以上応募できる会社がなくなったようなタイミングで、担当の方から今後の応募について打診がありました。
私の準備不足を痛感していたことと、海外営業職や英語を使う仕事への転職に集中したい旨お伝えして紹介終了となりました。
依頼した期間は1ヶ月半ほど。
担当の方が面接指導をしてくれたり多様な人生に肯定的で毎度励まされていました。
また、MyVisionとしてのサポート体制(面接準備シート、コンサルタントによる模擬面接、模擬面接のフィードバック)も私にとっては感動レベルでした。

5. 正社員専門のエージェント「エリートネットワーク」に登録 (おすすめ!)
正社員専門のエージェントです。
リクルートダイレクトスカウトで海外営業職を探す中でよく見る会社名ということで知りました。
思っていたほど希望の仕事が無かったり選考が進まなかったりして、エリートネットワークに登録しようかなと思っていたところスカウトメールをいただき、担当の方が人材業界一筋うん十年だったのでお願いしました。
求職者用のウェブサイト等は無く、担当の方が選んだ求人情報をメールで紹介される形でした。
紹介された仕事がドンピシャにやりたいことばかりで中にはユニークな仕事もあり、求人紹介を見るのにワクワクしました。
担当の方とのやり取りはメールと電話となり、スピーディーかつこまめに連絡を取り合っていました。
選考中の企業数が減ってくるとすぐに追加求人情報を送ってくれました。
こちらを通して1社内定をいただきました。

6. 中途採用専門エージェント「ワークポート」に登録 (おすすめ!)
日本帰国後、最後に登録した人材紹介エージェントです。
ここは、日本に居住していないと紹介不可のエージェントです。
複数のエージェントと面談していたものの、後半はエリートネットワークのみ依頼していたので、やれるだけのことはやろうと思って登録しました。
こちらでは、それまで相当数の海外営業職求人を見ていた私でも初めて見る求人が多数あり驚きました。
求職者用のウェブサイトがあり、そこでのメッセージのやり取りが主でした。
面接後及び合格時に電話でやり取りする形で、人情味のある担当の方で抜群の傾聴力と要約力があり、友達になりたいくらい好きな対応でした。
興味深かったのは、ワークポート社のオフィスに企業の人事担当者が訪問すると、求職者を紹介でき、企業がその求職者に興味を持ったら求職者に一次面接を打診することができる仕組みがあったことです。

結局最後まで利用したのはマイナビ転職、エリートネットワーク、ワークポートのサービスでした。
登録したものの利用しなかったのは、リクナビNEXT、CareerCrossなどがあります。
サービスを知るのが遅かっただけですが、求人情報収集や転職ガイドの記事等は良かったです。

記載していない他の転職エージェント3社とも面談しましたが、その会社の強みが私の求める仕事とは異なっていたことや、担当者との相性などの理由から依頼しませんでした。
たとえ1社の担当者から「異業界でその希望給与は難しい」と言われても、その他複数の会社と面談したほうが良いです。

また、日本でよく開催されている転職フェアには行かなかったのですが、経験として行っても良かったなあと今は思います。

【5】どんな仕事があったか

東南アジアやインド、北米エリアの駐在員案件
日本に拠点を置いて家族と生活していくことが主題だったので、今後いずれ妊娠・出産・育児を私がすることになるならば、入社後すぐ駐在ありきの仕事に応募するのは気が引けました。
もう海外生活は満喫したし、駐在するような仕事は今すぐではなく、10年後20年後でも悔いはないと考えたので、今は違うのかなと思い応募していません。

海外営業職(出張あり)
業界問わず、様々な海外営業の仕事がありました。
転職活動初期は、日本企業から見た私の市場価値を認識しておらず、手当たり次第に応募していましたね。

法人営業職
前職と同業界の法人営業職も当然ありましたが、それでも有名大手企業は書類選考で落ちました。
新卒で入社した会社がIT業界で、3年しかそこに勤めておらず7年のブランクがあったものの、IT業界の法人営業職も多くありました。
でも、本気で転職で業界を変えたい人は、IT業界であればIT関連の資格を取るなど事前に準備して意欲をアピールできないといけないんですよね。

【6】応募数/通過率

応募数:167社
書類選考通過:18社
一次面接通過:7社
二次/最終面接通過=内定:2社

一般的に、書類選考通過率が30~50%、一次面接通過率が30%、二次/最終面接の通過率が50%と言われているため、私の場合は非常に低いものになっています。
主な要因は、異なる業界の上場企業を中心に応募していたからだと考えています。
上場企業は中途採用の数(割合)が少なく、
①転職回数が年齢に対して比較的多い=長期就業に不安が残る
②社会人年数が長いのに経験業界が異なるため社風と合わない可能性
などがネガティブ要素となり書類選考で落ちました。
企業としては、長期キャリア形成を見据えると優先度が低く、20代(第二新卒)や同業界の候補者を優先します。
それを痛感しました。
これまでの私と親和性が高いだろうベンチャー企業や従業員数300人以下の企業などは、よほど強い関心が無い限り応募しませんでした。
また、カルチャーフィットで落ちることも多々ありそれはしょうがないことだと思いますが、最終面接で落ちるのはスキルや経験ではなく「意欲が見えない」ことが原因だったため、転職活動終盤はその点の改善に力を入れました。

履歴書と職務経歴書については、内容のアドバイスや修正指摘をされたことがありません。
日本の会社でお世話になった方がリクルート出身で、その方の職務経歴書を見せていただいたことがあり、それを参考に自分の職務経歴書を作成していたからだと思います。

第一希望から内定をいただいた後は、他社の選考は途中で辞退しました。
ちなみに、書類選考通過後、SPIなど適性検査の受検がありますが、この結果を理由として落ちたことはないため、中3レベルの数学ができれば問題ないと思います。
(私は高校数学の五段階評価が1~2。やばすぎ)


続き、後編はこちら↓



↑このページのトップヘ